【基礎知識】水道工事にはどのような種類がある?資格がないと工事できない?

水道工事は毎日どこかの建物・道路で行われていますが、工事では何が行われているのかご存じでしょうか。
水道は電気やガスに並んで、なくてはならないライフラインです。もし料金を滞納して止まるとしたら、水道が最後に止まります。なぜかというとガスや電気と違って生死に関わるため、猶予期間が長いからです。請求から2か月後に止まる電気・ガスに対し、水道は2倍の4か月後です。

それくらい水道は大切なものなので、工事は慎重に、そして技術をもった業者が担当します。
今回は水道工事に興味をお持ちの方に、基礎的な知識として、水道工事の種類や資格についてご紹介したいと思います。
ぜひ、参考にしてみてください。

■水道工事の種類

主な水道工事は以下の5つがあげられます。
水道工事を行える範囲は、水道管の場所や資格の有無によって異なるのが特徴です。

工事名 工事をする場所 工事のできる事業者・資格保有者
給水管引込み工事 配水管~水道メータ 自治体の指定給水装置工事事業者・給水装置工事主任技術者
屋内配管工事 敷地内の上水道配管・設備 水道技術管理者・給水装置工事主任技術者
修繕工事 敷地内の上水道配管・設備 水道技術管理者・給水装置工事主任技術者
下水道排水工事 建物内の下水道配管・設備 指定排水設備工事事業者・下水道排水設備工事責任技術者
浄化槽設置工事 浄化槽 浄化槽工事業者・浄化槽設備士

 

・給水管引込み工事

道路の下には配水管という、各住宅・建物などに水を運ぶ大きな配管があります。
この配水管から給水管を引き込み、建物に取付けられる水道メータまでをつなぐ工事を「給水管引込み工事」と言います。
アスファルトを剥がすなどの大規模な工事がほとんどでしょう。
配水管は上下水道局が所有するもので、安全な水を建物内に届けられるようにしないといけません。技術や知識のない人に工事を任せられないので、自治体の認めた「指定給水装置工事事業者」という事業者が工事を行います。

指定給水装置工事事業者とは、以下の条件を満たした事業者のことを言います。

「各事業所内に給水装置工事主任技術者がいる」
「厚生労働省の定める機械器具を有している」
「欠格要件(不正や不誠実な行為をするおそれがあるなど)がない」

・屋内配管工事

水道メータまで引き込まれた水道を、敷地内のトイレやお風呂などに配管を巡らせ、止水栓を取付けるのが屋内配管工事です。
ここからは一般的な水道事業者の領分となりますが、事業を行うには「水道技術管理者」をひとり配置する義務があります(水道法第19条)。
また、施工する人もしくは監督する人には「給水装置工事主任技術者」という国家資格が必要です。
建物内の給水設備はすべて建物を所有している人の持ち物なので、トラブルが起きてしまうと責任を問われることになります。安全にも関わってしまうでしょう。そのため、資格を持たない人が工事を行ってはいけません。
なお、この資格は作業をする人が持っていなくても、技術上の管理を行う立場の人が保持し、適切な工事ができていれば大丈夫です。

・修繕工事

水道メータから敷地内の給水装置(配管や止水栓)で、漏水などのトラブルが起きたときに、修繕する工事です。
2000年以降の建物では、ヘッダー工法という樹脂でできた配管を使った工事が施されており、漏水のリスクが格段に低いのですが、それより以前の建物には分岐工法が施されているため漏水の危険があります。
分岐工法は配管とジョイント部品を使用したもので、主幹の配管をつなぐまでに接続部分を多く経由することから、漏水のリスクが高い傾向が。
このような配管のある中古物件や、凍結によるトラブルが頻発する寒い地域などでは需要のある工事です。
なお、トイレそのものの交換やお風呂のリフォーム、蛇口の交換には資格を必要としません。

・下水道排水工事

キッチンや浴室、トイレからの下水を通す排水管や排水桝を整備する工事です。
下水は衛生面から慎重に取り扱わないといけないため、配管の勾配などを適宜確認しながら進める必要があります。
トイレを合併浄化槽式から下水道に切り替える際も、この工事になります。
下水道排水工事の場合は、「下水道排水設備工事責任技術者」の資格を持つ人のいる「指定排水設備工事事業者」でないと工事ができません。
なお公共下水道の工事には、自治体が入札(工事事業者を募集して工費を見積もらせ、最も安い費用を提示した事業者に工事を担当してもらう)を行うのが普通です。

・浄化槽設置工事

下水道が整備されていない場所には、排水の処理のために浄化槽というものが設置されていました。
この浄化槽はひと昔前だとトイレの排水しか処理しない単独浄化槽がほとんどでしたが、お風呂やキッチンからの生活排水はそのままでした。環境に悪いため、日本では2000年以降すべての排水を統合して浄化できる合併浄化槽へ切り替える方針に転換。
この単独浄化槽から合併浄化槽へ切り替える工事が浄化槽設置工事です。
この工事は「浄化槽設備士」の資格を持つ人が工事を受け持つ、「浄化槽工事業者」が担当します。

■資格がないと工事はできない!

長々と説明が続きましたが、基本として水道工事には資格や、自治体による工事の許可が必要です。
資格を持たない人がDIYによる水道工事を行うと、法律違反なので罰則を受けてしまうほか、施工不良を起こしてしまう危険性があります。
そのため、万一漏水などのトラブルを見かけたら、許可を得た水道事業者に修理をお願いしなければならないでしょう。
ただし、蛇口やトイレ、お風呂のシャワーなどの普段目にする部分は、資格がなくても交換や修理が可能です。

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■まとめ

今回の記事のポイントはこちらです。

・水道工事は基本として5種類ある。
・水道は重要なインフラのため、どの工事も資格や事業者としての登録が必要。
・給水装置(普段は目にしない部分)は資格なしにDIYしてはいけない。

水道工事に従事する場合は、資格の取得などを視野に入れてみましょう。

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